突然変異主導進化論: 進化論の歴史と新たな枠組み

自然淘汰と突然変異について、ダーウインの時代から今に至るまでの進化論の変遷が語られ、ちょしゃのによる、突然変異こそが新しい生物への進化の原動力なのだということが、いくつもの事例を用いて語られます。遺伝子の水平移動や遺伝子重複も突然変異の中に含めて説明しています。木村資生の業績に関する世間一般の誤解なども語られ、類書のない強烈な一冊になりました。本書に短所は全くないのですが、強いて言えば、ペーパーバックのスタイルでこの価格は高すぎです。出版社が違うとはいえ、今までの代表作のように、しっとりとした紙質にハードカバーにしてほしかったです。